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2024.11.22

皮膚のありがたい機能~その1~

こんにちは。
株式会社オルトメディコ 企画課 臨床検査技師の鯉沼です。

今回は、皮膚と免疫の関係について
お届けしたいと思います。

  • 資格
    臨床検査技師
  • 学位
    修士(医科学)
  • 経歴
    ~2024年3月 東北大学大学院 医学系研究科 免疫学分野 修了
    2024年4月~ 営業部 企画課
  • 実績・得意案件
    免疫
  • 趣味
    お馬さんのかけっこを見ること
  • 好きな言葉
    まだ負けていない
  • 連絡先
    planning-department@orthomedico.jp

突然ですが、皆様は人体の中で重量が最大の器官をご存じでしょうか?
エネルギーの貯蔵や解毒に欠かせない肝臓、
人体の司令塔である脳を思い浮かべた方が多いでしょうか。

正解は、皮膚(間質を除く)なんです!

皮膚の面積は成人で畳1枚分(約1.6 m²)あり、
総重量は体重の約16%を占めます。
体重70 kgの人であれば、
皮膚の重さは10 kg以上ということになります。


まずは皮膚の構造と各層の役割について簡単に紹介させていただきます。
皮膚は大きく分けると表皮、真皮、皮下組織の3層構造(図1)になっています1)
各層の役割は下記の通りです。

表皮
4層から構成される層。
人体の最も外側に存在し、外部からのダメージや
病原体をはじめとした異物の侵入を防ぎ、
肌内部の水分を保持する働きがある。
真皮
毛細血管、分泌腺(汗腺、皮脂腺)、神経が集まり、
表皮に栄養を与え、表皮から送り込まれる情報をキャッチする役割を果たす。
皮下組織
大部分が脂肪で構成されており、
クッションの役割と熱保持・栄養保持に関与する。
図1. 皮膚の構造1)

このような物理的障壁が、
紫外線や物理的な外的刺激等からのダメージを防いでおり、
これが皮膚のバリア機能を発揮しています。

皮膚にはバリア機能に加え、下記のような様々な機能があります。
●汗などを流す分泌機能
●熱さや冷たさを感じる知覚機能
●乾燥を防ぎ、体内の恒常性を保つ機能

これらに加えて、皮膚には免疫器官としての役割があります。
表皮内部に病原体が侵入してきた場合、
ランゲルハンス細胞が重要な役割を果たしています。
この細胞は、
●病原体などの有害な物質を体内に取り込んで、無害な状態にする機能
●皮膚内部の状況を常に脳へ伝達する機能
●皮膚の均衡を保つ機能
●異物の情報を別の免疫細胞に連絡し、免疫応答を開始させる機能
などを持っており2)
いわば皮膚のガードマン兼司令塔の役割を担っています。
肌の恒常性維持に免疫細胞が関与していることから、
肌の免疫の調子は肌全体の調子にも影響すると言えます。

皮膚は物理的なバリア免疫システムの両方を用いて
体内の恒常性を保っています。
健康のために必須の器官ですので、大切にしてあげましょう!

【参考文献】
1) 瀧川雅浩監修:Simple Step 皮膚科, 2016, p.3, 海馬書房, 神奈川.
2) Merad M, Ginhoux F, Collin M. : Origin, homeostasis and function of Langerhans cells and other langerin-expressing dendritic cells. Nat. Rev. Immunol. 8 : 935-947, 2008.

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は皮膚にいる細菌と免疫の関係について
配信を行う予定ですので、お楽しみに!

オルトメディコでは
肌のうるおいを保持する食品の
エビデンス取得を承っております。

もちろん、免疫力を高める食品の
エビデンス取得もお任せください!


株式会社オルトメディコ
営業部 企画課 臨床検査技師 鯉沼 佳太

〒112-0002 
東京都文京区小石川1丁目4番1号
住友不動産後楽園ビル2階
TEL: 03-3818-0610
E-Mail: planning-department@orthomedico.jp

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