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2024.12.05

免疫細胞の7割は○○にあり?!

こんにちは。
株式会社オルトメディコ 企画課 臨床検査技師の鯉沼です。

今回は、腸と免疫の関係について
お届けしたいと思います。

  • 資格
    臨床検査技師
  • 学位
    修士(医科学)
  • 経歴
    ~2024年3月 東北大学大学院 医学系研究科 免疫学分野 修了
    2024年4月~ 営業部 企画課
  • 実績・得意案件
    免疫
  • 趣味
    お馬さんのかけっこを見ること
  • 好きな言葉
    まだ負けていない
  • 連絡先
    planning-department@orthomedico.jp

腸といえば食べ物の消化・吸収を行う器官
というイメージがありますが、
実は、にはヒトの免疫細胞の7割
存在しています。

腸では何が起きているのでしょうか??


1.小腸と大腸の機能1)

まずは小腸と大腸の機能についてご紹介します。

小腸は胃に続く直径3~4 cmの管状の器官です。
長さは6 m程度ですが、生体内では2~3 m程度にまで縮められています。
主な役割は胃から送られてきた食物をさらに消化し、
栄養分を吸収することです。
また、食物を大腸に送る役割もあります。

大腸は小腸に続く太さ5~6 cmの管状の器官で、長さは1.5m程です。
主な役割は小腸で吸収されずに残った残渣 (ざんさ) から
水分を吸収することです。
このおかげで便が固形状になり、体外に排出しやすくなります。

2.全身の免疫細胞の約7割は腸に存在する

腸は食べ物の消化・吸収を行っていますが、
食べ物と一緒に侵入したウイルスや病原菌にも曝露されています。
そこで、こうした異物を排除するべく、
腸の内側にはたくさんの免疫細胞や抗体が集まっています。
全身の免疫機能のうち、5割が小腸、2割が大腸に存在していることから、
腸は最大の免疫器官とも呼ばれています。

3.免疫反応の起点「パイエル板」2)

腸で多くの免疫機能を担っているのが、パイエル板という組織で、
小腸の腸壁や粘膜の下に分布しています。
パイエル板は、最も外側に「M細胞 (microfold cell)」という
特殊な細胞を持ち、これが腸管での免疫応答の起点となります。

腸管での免疫応答の流れは以下の通りです (下図)。

M細胞が病原体を捕獲し、細胞の中に取り込む。
M細胞の直下に存在する樹状細胞が
M細胞から病原体を受け取って分解・断片化し、
Tリンパ球へ抗原断片を提示する。
Tリンパ球がBリンパ球に抗体産生の指令を送ることで
B細胞が抗体産生細胞へと分化し、抗体を産生する。
抗体の一部は体内へ、残りは腸管粘膜へ分泌されて、
病原体の体内侵入 (感染) 防止や毒素の中和を行う。

改めて、腸に免疫細胞が集まっている理由をまとめると、
食べ物と一緒に侵入したウイルスや病原体を排除するため」です。
腸は吸収だけではなく、感染防御のために前線で戦っている、ということを
覚えていただけたら幸いです!

【参考文献】
1) 牛木辰夫. 入門組織学 改訂第2版. 2013.
2) Tezuka H, Ohteki T. Regulation of IgA production by intestinal dendritic cells and related cells. Front Immunol. 2019; 10: 1891.

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は腸内にいる細菌と免疫の関係について
配信を行う予定ですので、お楽しみに!

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株式会社オルトメディコ
営業部 企画課 臨床検査技師 鯉沼 佳太

〒112-0002 
東京都文京区小石川1丁目4番1号
住友不動産後楽園ビル2階
TEL: 03-3818-0610
E-Mail: planning-department@orthomedico.jp

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