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2024.12.23
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前回、腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌が存在することを紹介いたしました。
今回はそれらの腸内細菌に対して影響を及ぼす因子をご紹介いたします。
前回のメルマガ「我々と共生している腸内細菌について」はこちら!
食事は、腸内細菌に大きな影響を与える因子です。
私たちが食事を取ると、その食べ物は腸内細菌に届きます。腸内細菌は、食物繊維などの難消化性物質を分解して餌として利用する過程で、発酵・分解を行います。そのおかげで、本来人間が消化できない食べ物が、ヒトの健康に有用な物質に成り代わるのです。具体的には、腸内細菌は、腸内に入った物質を分解し、ビタミンや有機酸などの代謝産物を生成します。これらの代謝産物は、腸のバリア機能を高めたり、全身の免疫に関与したりするなど、様々な役割を果たしています。
このように、健康に生きていく上で必要不可欠な腸内細菌ですが、菌によって餌は異なるため、偏った食事をすると、特定の細菌だけが増えてしまい、腸内細菌のバランスが崩れます。一方で、バランスの取れた食事をすれば、腸内の細菌のバランスが良くなります。
また、食事を抜くことが増えると、栄養がない状態でも長時間活動できる細菌や、他の細菌から栄養を取れる細菌が増えます。
抗生物質は、実は食事以上に腸内細菌に影響を及ぼす因子です。
抗生物質は他の微生物の殺菌や増殖を抑制する作用を持つ物質です。ペニシリンが有名ですね。
この物質の発見により、それまで不治の病とされた感染症の多くが治療・予防可能となり、多くの人命を救ってきました。
ただ、抗生物質の多くは病原菌だけでなく、腸内細菌にも大きな影響を及ぼします。
そのような抗生物質を過剰服用した結果、腸内細菌叢の多様性を低下させ、抗生物質が効かない菌が過剰増殖してしまいます。これを菌交代現象といいます。
また、この現象により増殖した細菌が病原性細菌だった場合、健康が害されることになります。菌交代現象によって生じる病気を菌交代症といいます。
1) | 化学と生物 60(4): 156-160, 2022 |
2) | 腸内細菌学雑誌 32 : 125-136,2018 |
抗生物質は諸刃の剣であり、利益とリスクのバランスを考えて使用する必要があるということです。
前述したように、我々が生きていくうえで腸内細菌の助けは必要不可欠なので、大切にしたいですね。
次回は脳腸相関について配信を行う予定です。
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