様々な新着情報をお届けします
メルマガ
2025.01.10
SNSでもお役立ち情報を配信しています!いいね・フォローをお願いします。
本日は「肌フローラ」を評価項目に含めた試験をご紹介いたします!
皮膚常在菌叢、別名「肌フローラ」は、肌状態や肌疾患との関連があると考えられており、腸内細菌叢と同様、多様性が豊かなほど、肌の健康状態がよいとされています。また、肌へ一時的な負荷をかけると、負荷前と比較して、肌の水分量やバリア機能が低下するだけでなく、皮膚常在菌の相対量も変化するという報告もあります1)。
肌フローラ検査では、皮膚常在菌全体の菌叢と、それらのバランスを解析できます。また、特定の菌においては、肌に有益な善玉菌、有害な悪玉菌、ある条件では有害となる日和見菌の3種に分類でき、菌叢のバランスとは別の視点から肌状態の評価を行うことができます。
●肌フローラの評価方法
スワブした綿棒からバクテリア (細菌) の16S rRNA遺伝子を取り出し、次世代シーケンサーで同遺伝子配列を読み取ります。その配列をリファレンスの全バクテリアDNA配列データベースと比較し、種レベルまでの菌種同定と各菌種に割り当てられたDNA断片の数を基に相対的なバクテリアの量を算出することで、皮膚常在菌の占有率とバランスを解析します。一般的に多様性が高いほうが良いとされています。
〈肌に影響を与える菌の例〉
分類 | 学名 | 主なはたらき |
善玉菌 | Staphylococcus epidermidis | うるおい保持 |
善玉菌 | Streptococcus thermophilus | 乾燥からの保護 |
悪玉菌 | Staphylococcus aureus | アトピー性皮膚炎の原因 |
日和見菌 | Cutibacterium (Propionibacterium) acnes |
ニキビの原因、保湿 |
●試験例
肌のうるおいを評価する試験における有効性指標の1つとして、肌フローラ解析を実施した場合のデザインをご紹介いたします。
項目 | 内容 |
試験デザイン | 並行群間比較試験 |
ランダム化 | 有 |
盲検 | 二重盲検 |
介入期間 | 56日間 (8週間) |
来院回数 (スクリーニング検査含む) | 2回 (スクリーニング検査、8週間後来院検査) |
実施症例数 | 56症例 |
評価項目 ※食事調査、日誌、医薬品服薬状況を除く項目は来院検査時に測定します。 |
・経皮水分蒸散量 ・皮膚水分量 ・肌フローラ解析 ・身体測定 ・理学検査 ・末梢血液検査 ・尿検査 ・問診 ・食事調査 (来院検査前3日間を記録) ・日誌 (毎日記録) ・医薬品服薬状況 (医薬品を服薬した際に記録) |
肌フローラを用いて肌状態を評価する試験の見積りはこちらからご覧いただけます!
1) | Leoty-Okombi S, Gillaizeau F, Leuillet S, et al. Effect of Sodium Lauryl Sulfate (SLS) Applied as a Patch on Human Skin Physiology and Its Microbiota. Cosmetics. 2021;8(1),6:1-12 |
↓↓皮膚の機能についてこちらでご紹介しています!↓↓
併せてチェックしてみてください!
① 皮膚のありがたい機能~その1~
② 皮膚のありがたい機能~その2~
ヒト試験に関するお問い合わせがございましたら、
お気軽にお問い合わせくださいませ!
ヒト臨床試験 (ヒト試験)
各種サポート業務等
各種お問い合わせは
お気軽にどうぞ
03-3812-0620 平日 | 9:00-17:00