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2025.02.28
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日本気象協会によると、2025年のスギ花粉が非常に多く飛ぶピークの時期は、2月下旬~3月中旬だと予想されています1)。この時期の花粉といえば花粉症のイメージが強いですよね。
花粉症の症状として多く挙げられるのは、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状ですが、これは、春に多く飛散するスギ花粉などに対して過剰に反応するアレルギー反応が原因です。
今回はアレルギーについてご紹介します。
(花粉症発症のメカニズムについてはこちらもご覧ください!)
アレルギーとは、本来異物の侵入から生体を守る免疫反応が病的に機能して、生体を傷害することをいいます (図1)。
本来、花粉や食べ物、家の中のホコリ、動物のふけなどはヒトを攻撃するものではなく、無害なものです。そのような無害なものに対して免疫細胞が過剰に反応してしまう反応を「アレルギー反応」といいます。
アレルギーは免疫学的機序の違いにより4つのタイプ (Ⅰ型~Ⅳ型) に分類されます (表1)。症状発症までの時間で分けると、Ⅰ型は即時型 (アナフィラキシー型) アレルギーであり、Ⅳ型は遅延型 (ツベルクリン型) アレルギーに属します。狭義で「アレルギー」というときは、Ⅰ型アレルギーを指します。
表1. アレルギー分類
同義語 | 作用因子 | 発生機序 | 反応時間 | 代表疾患 | |
Ⅰ 型反応 |
即時型 アナフィラキシー型 |
IgE*1 | マスト細胞上のIgEを抗原が架橋し、マスト細胞からケミカルメディエーターが放出されて症状が出現する。 | 数分~2時間 | アナフィラキシーショックアレルギー性鼻炎、結膜炎、気管支喘息、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎 (Ⅰ型+Ⅳ型) など |
Ⅱ 型反応 |
細胞障害型 細胞融解型 |
IgG IgM |
抗体が自己の細胞に結合することで、補体の活性化や食細胞による貪食などを引き起こし、細胞を傷害する。 | 数分~数時間 | 自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、Goodpasture症候群 など |
Ⅲ 型反応 |
免疫複合体型 Arthus型 |
IgG IgM |
免疫複合体 (抗原+抗体) が組織に沈着し、補体の活性化などによって組織を傷害する。 | 4~8時間 | 血清病、ループス腎炎、急性糸球体腎炎 など |
Ⅳ 型反応 |
遅延型 細胞性免疫 ツベルクリン型 |
感作T細胞 | 感作T細胞や細胞傷害性T細胞が抗原と反応し、細胞性免疫反応を起こした結果、細胞を傷害する。 | 24~48時間 | 接触性皮膚炎 アレルギー性脳炎 移植拒絶反応 結核性空洞、類上皮細胞性肉芽腫 など |
*1 一部のⅠ型アレルギーではIgG4が関与していると考えられている。
花粉症はⅠ型アレルギーに属するため、今回はⅠ型アレルギーについてご紹介します。
Ⅰ型アレルギーの発生は、①抗原に特異的なIgEが生成される感作段階と、②抗原と抗体の反応によってケミカルメディエーター (ヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質) が放出される誘発段階の2つのステップに分けることができます。
また、Ⅰ型アレルギー反応を引き起こす抗原はアレルゲンと呼ばれます。
Ⅰ型アレルギーの即時型反応は以下のような流れで起こります (図2)。
【感作】
1. | ある抗原が体内に侵入すると、Th2細胞の指令を受けたB細胞が形質細胞に分化し、抗原特異的なIgEが産生される。 |
2. | IgEはマスト細胞などのFc受容体に結合する。これにより免疫反応を誘発しやすい状態 (感作状態) になる。 |
【誘発】
1. | 再び体内に侵入した抗原が、細胞上の2つ以上のIgEに結合 (架橋) する。 |
2. | 感作状態でIgEと抗原が結合することで、ケミカルメディエーターが放出される。 |
上記のような反応を経て化学伝達物質が知覚神経や血管に作用し、粘膜や血管の炎症を起こすことで鼻炎や喘息、腹痛などの症状が発症します。これらの症状は抗原に暴露された後、数分~2時間で起こることが多いとされています。
Ⅰ型アレルギーでは、即時型反応に引き続き、遅発型反応が起こることがあります。遅発型反応とは、マスト細胞やTh2細胞などが放出したサイトカインの作用によって、組織に浸潤した好酸球などの白血球が起こす反応です (図3)。気管支喘息や花粉症には、遅発型反応の慢性化が関与していると考えられています。
免疫細胞は異物を取り除くという本来の仕事をしているわけですが、アレルギー症状が出るときには、敵でも何でもないような異物を攻撃対象とし、体内から取り除こうとしているわけですね。
【参考文献】
1) | 日本気象協会. スギ・ヒノキ花粉のピーク時期. https://tenki.jp/forecaster/gureweather/2025/01/16/32153.html (2025.01.29 検索) |
2) | 医療情報科学研究所, 病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症 第2版, 株式会社メディックメディア, 2018: 38-39 |
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