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2025.03.18
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本格的な花粉シーズンとなり、花粉をアレルゲンとしたアレルギー性鼻炎に悩まされる時期になりました。
今回はアレルギー性鼻炎が属するⅠ型アレルギーの検査についてご紹介します。
(Ⅰ型アレルギーについてはこちらもご覧ください!)
アレルギー疾患の原因抗原を同定するには、まず詳細な病歴聴取と診察から抗原候補を絞り込むことが重要です1)。アレルギーの診断では、問診や身体所見に加え、検査と合わせることで疾患の原因となっている抗原を特定します。Ⅰ型アレルギーにおける原因アレルゲンを同定するための検査として、
①抗原を直接患者に曝露し反応をみる方法
②血液検査
が存在します。今回は①抗原を直接患者に曝露し反応をみる方法 (皮膚試験と誘発試験) について、ご紹介します。
皮膚に存在する肥満細胞の表面に付着する抗原特異的IgE抗体を検出するための試験です。抗原が抗原特異的IgE抗体に結合すると、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、ヒスタミンにより血管透過性が亢進し、膨疹 (膨らんだ発疹) や紅斑を形成します (図1)。
この試験では、患者さんの皮膚に抗原液を滴下し、膨疹や紅斑を形成しているかどうかを確認します。手技は以下のようになっております。
① | 患者さんの皮膚に抗原液を滴下する。 |
② | 専用針で直角に静かにアレルゲンを刺す。 |
③ | すばやくティッシュペーパーなどで拭く。 |
④ | 15〜20分後に判定 (膨疹径が3 mm以上もしくは陽性コントロールの膨疹の半分以上の反応を陽性と判断) する。 |
また、ツベルクリン反応用注射器を用いて皮内に抗原エキスを注入し皮内反応を見る検査も存在します。
皮膚試験は患者さんが直接結果を目視でき、15分程度で結果を知ることができる利点があります。しかし、高い確率ではないとはいえ、アナフィラキシーなどの全身反応の誘発リスクがある4)という欠点があります。
誘発試験は、原因と疑われる物質を直接生体に投与して症状が悪化するかどうかを調べ、アレルゲンを確定させる検査です。投与経路は症状に合わせて経口や吸入、経皮、経粘膜などから適したものを選択します。ただ、検査そのものにより、アナフィラキシーなどの強いアレルギー症状を引き起こす可能性があります (図2)。
皮膚試験同様、アナフィラキシーを誘発する危険性があるため、経験のある専門医療機関で医師の管理の下で行います。
原因アレルゲンの診断は、上記の検査や血液検査で判明すれば確定します。
次回はアレルゲンを特定するための血液検査についてご紹介します。
【参考文献】
1) | 小林祥子,猪熊茂子:アレルゲンの同定.日本臨床 67 : 2109-2114, 2009. |
2) | 西川正憲: I型アレルギーの検査法. 日内会誌 99 : 860-864,2010 |
3) | 医療情報科学研究所, 病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症 第2版, 株式会社メディックメディア, 2018: 44-51 |
4) | Norrman G, et al. Adverse reactions to skin prick testing in children - prevalence and possible risk factors. Pediatr Allergy Immunol. 2009; 20: 273-8. |
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