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2025.04.07
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本格的な花粉シーズン!ということで、前回はアレルギー性鼻炎が属するⅠ型アレルギーの検査 (皮膚試験、誘発試験)についてご紹介しました。
今回はⅠ型アレルギーの検査 (血液検査) についてご紹介します。
Ⅰ型アレルギー疾患において非常に重要な免疫グロブリンはIgEです。そのため、アレルゲンの特定を目的とした血液検査ではIgEが主な検査対象となります。IgEは抗原に対する特異性の有無により、特異的IgEと非特異的IgE (総IgE) に分けられます。
1. 血清総IgE測定1-2)
IgEに対する特異抗体を用いて、血清中に存在するIgEの総量を測定する検査です。IgEはアレルギーに関与するため、血清総IgE値が高い場合には、アレルギー反応が強いことを示唆します。血清総IgEはⅠ型アレルギー疾患で増加することが多くありますが、実際のところ、アレルギー型気管支喘息患者の約4割は血清総IgE値が正常であることや、スギ花粉症患者の血清総IgEは正常範囲であることも多いため、解釈は慎重にする必要があります。
2. 特異的IgE測定1-2)
血清中に存在するIgEのうち、特定の抗原に対するIgE (特異的IgE) を定量する検査です。代表的な検査法として、capsulated hydrophilic carrier polymer (CAP) 法をご紹介します (図1) 。この検査法は血清中の特異的IgE抗体、事前に固相化されたアレルゲン、蛍光標識抗IgE抗体などを用いて蛍光強度を定量します。
特異的IgEが陽性であれば、その抗原がI型アレルギー疾患の発症に関与している可能性が考えられます。一般に、試験管内でのIgE抗体測定で得られた特異的IgE抗体と、皮膚テスト、誘発テスト、病歴などとの間には有意な相関がみられます。
図1. CAP法の概念図
血液を使うため、皮膚への刺激を避けられることで、皮膚テストができない場合や重度のアレルギー症状がある患者にも実施できるという利点があります。その一方で、結果が得られるまで時間がかかり、IgE抗体の量が症状の重症度と一致しないことがあるため、解釈には注意が必要です。
3. ヒスタミン遊離試験1-2)
末梢血好塩基球上の抗原特異的IgE抗体に抗原を反応させて、遊離するヒスタミンを測定します。
Ⅰ型アレルギー反応のメカニズムに焦点を当てた方法であり、アレルゲンが実際にヒスタミンを放出させるかを直接観察するため、IgE測定だけではわからないアレルギー反応の発生しやすさや反応の強さを調べられます。
Ⅰ型アレルギーは、アレルゲンに対して免疫系が異常に反応し、IgEという抗体を生成することが特徴です。そのため、血液検査では、特定のアレルゲンに対するIgE抗体の量を測定したり、アレルギーに関与する化学物質を評価したりしている、というわけですね。
【参考文献】
1) | 日内会誌 99 : 860~864,2010 |
2) | 医療情報科学研究所, 病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症 第2版, 株式会社メディックメディア, 2018: 44-51 |
目や鼻の不快感を緩和する食品のエビデンス取得において、
対象者の選定や、介入の評価項目として血中IgEの抗体検査を行うことがあります。
試験の見積りや各検査項目の概要はこちらからご覧ください。
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