株式会社オルトメディコ

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全国の大学との連携を強化

産学官との共同研究

繋がることで生まれる社会貢献

株式会社オルトメディコは全国の大学・研究機関と産学官との共同研究を実施しております。
各専門に秀でた研究機関との共同研究によって得られた新規の知見を様々な分野に
生かしていくことが社会貢献に繋がると私たちは考えております。

紅茶の健康機能への影響と
紅茶エキスによる
各種生体バイオマーカーと
精神状態に与える影響

早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構
規範科学総合研究所
ヘルスフード科学部門 矢澤一良先生(部門長)

【研究期間】
2017年1月1日~2017年12月31日
【研究概要】

平均寿命の延伸に伴い、「健康寿命」を延ばすことが、国民の生活の質 (QOL) 向上においても医療費削減においても重要です。健康寿命を延ばす妨げとなる大きな要因として、生活習慣病があります。生活習慣病を予防するためには、食生活、運動、生活習慣などを正し、病気を未然に防ぐことができる身体を作ること、いわゆる「予防医学」が非常に重要です。このような背景から、ヘルスフードの有効利用により食生活を正し、国民の健康寿命を延ばすことを目標として様々な食品素材の機能性について探究されています。 その課題の中で、まず我々は紅茶に含まれるポリフェノールのストレス改善効果に着目しました。日本は高ストレス社会であり、厚生労働省の調査によると「うつ病」の罹患者は増加傾向にあります。うつ病のようなストレスが原因となる疾病は、早い段階でストレスを解消することが予防となります。本研究では紅茶エキスの摂取によってストレスを改善できるかどうかを検証し、紅茶エキスの継続的な摂取はストレスによって悪化した自律神経機能のバランスを整える可能性を示し、緊張や不安などの気分が改善されることが明らかにされました。本研究より、日頃紅茶を飲むことでストレスの軽減を期待できることが示されました。

【学術論文】
  • 1) Naoko Takamizawa, Shin-ichiro Yamashita, Naoko Suzuki, Kazuo Yamamoto, Haruko Takeyama, Kazunaga Yazawa, Tsuyoshi Takara. The impact of Uva tea extract capsule consumption on psychological stress -A randomized, double-blind, placebo-controlled, crossover trial-. Jpn Pharmacol Ther. 2018; 46(12): 2001-2010.

食由来機能性化合物による
健康維持と疾病予防

筑波大学生命環境系 生命環境科学研究科
食機能探査科学分野 宮崎均先生 (教授)

【研究概要】

伝統的な食品を用いたヒト臨床試験(ヒト試験)を実施することで、食品の健康維持や疾病予防をもたらす影響を探索しています。 2013年の共同研究では、緑茶を制御発酵した際に生成される新規化合物テアデノールの肥満に対する影響をヒト臨床試験(ヒト試験)によって検証しました。 現在は、伊豆諸島における伝統的な食品“あしたば”を用いたヒト臨床試験(ヒト試験)を計画中です。近年、男性の精液の質が低下しているとの研究報告もあり、妊娠に対する悩みは男女共通の悩みとなってきています。妊娠の確率が減少する原因は約半数が男性にもありますが、妊娠のための治療は女性の身体負担がかなり大きいという現状もあります。そこで我々は、“あしたば”に注目しました。畜産業界において夏季に外部温度が上昇することで精液量や精子数が減少する夏季不妊が深刻な問題となっていますが、その対策として、日本で古くから用いられている植物投与の有効性が示されています。本研究では、日本古来の植物“あしたば”の摂取がヒトの精液の質を向上させることを検証し、妊娠の悩みを解消する一助となることを願っています。

【学会発表】
  • 1) 市川周平, 鈴木直子, 山本和雄, 宮崎均. 微生物制御発酵茶が肥満者の血中Adiponectine濃度におよぼす影響-ヒトを対象としたパイロット試験-.第11回日本機能性食品医用学会総会. 2013.
【学術論文】
  • 1) 鈴木直子, 山本和雄, 河村傳兵衛, 髙良毅, 池谷翼, 渡邉知佳子, 宮崎均. テアデノール含有茶がヒトの肥満改善におよぼす影響. New Food Industry 2015; 57(4): 1-6.

宮崎均先生 略歴

抗酸化、抗ストレス作用

心身科学部 健康栄養学科 
大澤俊彦先生 (学部長・教授)

【研究概要】

食品と生命機能の関わりをテーマに、食事が要因となる生活習慣病誘発メカニズムの解明・予防に関する研究を行い、「酸化ストレス制御を中心とする食品機能因子の科学と作用機構に関する研究」で日本農芸化学会賞を受賞されるなど、様々な食品の機能性について探究されています。 オルトメディコでも、食品による抗酸化作用を検証するためのヒト臨床試験(ヒト試験)実施の実績を数多く持っており、食品による予防医学に貢献できればと願っております。

【学会発表】
  • 1) 山下慎一郎, 廣江知紀, 赤塚耕一, 鈴木直子, 大澤俊彦, 髙良毅. FFCパイロゲンの経口摂取が健常者の抗酸化能におよぼす影響. 日本栄養・食糧学会. 2014.
【学術論文】
  • 1) Hiroe T, Osawa T, Akatsuka K, Yamashita S, Suzuki N, Yamamoto K, Doyo W, Takara T. A randomized controlled study determining whether the beverage-type mixture of functional ingredients improves the antioxidative potential in healthy humans. (投稿中)

大澤俊彦先生略歴

嗅覚同定検査による認知症の診断と予防

産業技術総合研究所 
バイオメディカル研究部門

【研究概要】

認知症高齢者は2012年時点で約462万人と推計されており、2025年には700万人を超えると厚労省が発表しました。65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症に罹患する計算となります。認知症の特に多くを占めるアルツハイマー型認知症では、最初に嗅覚に関係する脳の部位が冒され、委縮してしまうことから、まず匂いが分からなくなる症状が出ることで知られています。2007年の米シカゴのラッシュ大医療センターのロバート・ウィルソン氏等の研究では、54歳~90歳までの男女589人の嗅覚検査を実施し、5年間にわたってアルツハイマー型認知症に移行する恐れのある認知障害が現れた場合の相関を調査しました。その結果、589人のうち30%の人が軽度の認知力の悪化を示し、嗅覚機能が低下するほど認知力が悪化する危険性が高いことが示されています。 日本でも日本人になじみのある10種類のニオイを実験で得られたデータより選別し、嗅覚検査を行うキット“はからめ”が開発されています。 オルトメディコでは、嗅覚と認知症発症の関連を調査するため、認知症高齢者グループホームに入居している人を対象としたコホート研究と、高年齢の健常者を対象に長期の観察研究を実施しています。このような共同研究の成果が、認知症の早期発見、早期治療の一助になることを願っています。

はからめを見る

睡眠の質についての評価

産業技術総合研究所 
バイオメディカル研究部門
石田時間生物特別研究チーム長 
石田直理雄先生

【研究概要】

生体には生物時計 (体内時計) が存在し、睡眠や血圧、体温など身体にとって重要な役割を担っています。石田先生率いる研究チームでは、体内時計のリズム形成機構を哺乳類からショウジョウバエまでのモデル動物を用いて分子レベルで解明してきています。また、最近のストレス社会を反映してか、睡眠に関する問題で困った経験を持つ人は5人に1人という調査結果も出ています。(厚労省調べ) オルトメディコでは、食品の摂取によって睡眠の質が改善するかどうかを検証するためのヒト臨床試験(ヒト試験)も積極的に提案をし、その研究成果を公開することで、不眠で悩む人々の一助になることを願っています。

島根県産ワサビ茶による肥満改善効果

【研究概要】

島根県主導のもとで、今まで廃棄されていたワサビ葉の新たな利用法が模索され、ワサビ葉を煎じて作るワサビ茶が考案されました。ワサビは、日本ではお刺身やお寿司等と共に食す習慣がありますが、これはワサビの辛味成分が持つ強力な抗菌作用によって食中毒を防ぐ効果を期待しています。このように日本では古くからなじみ深いワサビですが、利用されているのは根の部分で、葉や茎の部分は辛味が少ないためにほとんど利用されていませんでした。 オルトメディコでは、島根県産ワサビ茶による「肥満改善効果」を検証するためのヒト臨床試験(ヒト試験)を実施し、ウエストや中性脂肪が減少する結果が得られています。

島根県産ワサビ葉

“じゅんさい”含有サプリメントの
小型LDLコレステロール低減効果

【研究概要】

秋田県の特産物である“じゅんさい”が、新たな機能性素材として製品開発されました。“じゅんさい”は、かつては日本全国に自生していましたが、今では秋田県三種町が国内生産量の9割を占める特産地となっています。“じゅんさい”の特徴は、全体を包み込むゼリー状の“ぬめり”にあり、葉が若く小さいほどゼリー状物質が多く、上等品とされます。この“ぬめり”のついた若い葉・芽の部分に商品価値があり、成長して開いてしまいゼリー状物質を失った葉は廃棄されていました。“じゅんさい”の葉から抽出したエキスには約30%のポリフェノールが含まれることが判明しており、これは緑茶に匹敵するほどの高含量で高い抗酸化能もあることが分かっています。 オルトメディコでは、“じゅんさい”を乾燥粉末にしたサプリメントを12週間摂取させるヒト臨床試験(ヒト試験)を実施し、動脈硬化のリスク因子として知られる小型LDLコレステロール(超悪玉コレステロール)に統計学的に有意な改善が認められました。

【学術論文】
  • 1) Takahashi J, Toshima G, Matsumoto Y, Kimura F, Kiuchi T, Hamada K, Hata K. In vitro screening for antihyperlipidemic activities in foodstuffs by evaluating lipoprotein profiles secreted from human hepatoma cells. J Nat Med 2011; 65: 670–4

減圧症発症誘因の探索

東京医科歯科大学 医学部付属病院 
高気圧治療部

【研究概要】
減圧症は、潜水中に血中や組織に溶け込んだ不活性ガス(窒素)が浮上による外圧の低下で気泡化することにより、強い関節痛や神経障害を引き起こす危険な疾病です。減圧症の診断は難しく対処が遅れ、後遺症が残ってしまう場合もあります。我々は、減圧症の発症リスクとなる要因を探り、より安全なダイビングを広めるために研究成果を公開しています。
【学会発表】
  • 1) 鈴木直子, 柳下和慶, 椎塚詰仁, 外川誠一郎, 加藤剛, 小島泰史, 芝山正治, 山本和雄, 眞野喜洋. レジャーダイバーを対象とした減圧症の発症誘因の検討. 第45回日本高気圧環境・潜水医学会学術総会. 2010.
  • 2) 鈴木直子, 柳下和慶, 椎塚詰仁, 外川誠一郎, 加藤剛, 小島泰史, 榎本光裕, 芝山正治, 山本和雄, 眞野喜洋. レジャーダイバーの減圧症発症誘因-ダイビング地域毎の検討-. 第46回日本高気圧環境・潜水医学会学術総会. 2011.
  • 3) 鈴木直子, 柳下和慶, 榎本光裕, 加藤剛, 小柳津卓哉, 外川誠一郎, 小島泰史, 芝山正治, 山本和雄, 眞野喜洋. 沖縄地域におけるレジャーダイバーの減圧症発症誘因. 第48回日本高気圧環境・潜水医学会学術総会. 2013.
  • 4) 鈴木直子, 榎本光裕, 小柳津卓哉, 小島泰史, 芝山正治, 山本和雄, 柳下和慶. レジャーダイバーの減圧症発症誘因-1日3本以上の潜水と他要因との交互作用-. 第49回日本高気圧環境・潜水医学会学術総会. 2014.
【学術論文】
  • 1) 鈴木直子, 山見信夫, 柳下和慶, 外川誠一郎, 芝山正治, 山本和雄, 眞野喜洋. 酸素減圧によるスクーバダイビングでの酸化ストレスと抗酸化力の変化. 日本高気圧環境・潜水医学会雑誌. 2010; 45: 1.
  • 2) 鈴木直子. レジャーダイバーの減圧症発症誘因-ダイビング地域毎の検討-. Medical Information Network for Divers Education and Research. 2013; 55.
  • 3) Suzuki N, Yagishita K, Togawa S, Okazaki F, Shibayama M, Yamamoto K, Mano Y. A case-control study evaluating relative risk factors for decompression sickness: a research report. Undersea Hyperb Med. 2014; 41 (6): 521-30. PMID: 25562944

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新規の酸化ストレスマーカーを用いた
ヒト試験への応用

東京医科歯科大学 難治病態研究部門
プロジェクト研究室 山口登喜夫先生 (准教授)

【研究概要】

現代社会は、食生活や生活習慣の変化によって活性酸素を過剰に増加させる環境となっています。活性酸素による酸化ストレスは、動脈硬化、糖尿病、癌といった広範囲の疾患に関与することが明らかになっており、抗酸化物質による予防や健康維持に強い関心が寄せられています。そこで、食品の活性酸素消去能 (抗酸化作用) を評価するために、体内の酸化ストレスを評価する有用なバイオマーカーの一つとして、山口先生が開発された尿中バイオピリンの測定値による評価を実施しています。

東京医科歯科大学 難治疾患研究所
プロジェクト研究室

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