オルトメディコスタッフの日々
スタッフブログ
2020.01.20
こんにちは!
臨床学術課の田中と申します。
今月より隔月で、臨床学術課に所属する社員が選ぶ、ハイジャーナルに掲載されたヒト試験や、マニアックなヒト試験、面白いヒト試験をご紹介させていただくことになりました。
国内外で実施された様々なヒト試験に関して、皆様に満足いただけるような情報をご提供できるよう頑張ります!
さて、皆様は昼食にどのようなものを召し上がりますか?栄養バランスやカロリーを気にしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。今回は、昼食の内容の違いがメタボ関連指標に及ぼす影響を検証した論文をご紹介致します。
Inoue H, Sasaki R, Kuwano T. Intake of a Japanese-Style Healthy Lunch Has Possibilities of Contributing to the Normalization of Serum Lipids and Adipokines: A Non-Randomized Controlled Trial Pilot Study. IJNFS 2019; 8(1): 1-9.
DOI: 10.11648/j.ijnfs.20190801.11
こちらの研究では、運動習慣のない日本人中年男性を対象に、野菜中心の和食弁当 (動脈硬化性疾患予防ガイドライン、健康日本21準拠) または各自の通常の食事を3か月間、平日の昼食に摂取させました。その結果、和食弁当群において腹囲、収縮期・拡張期血圧、LDL-コレステロールに加え、メタボとの関連が報告されている炎症性サイトカインのTNF-α、IL-6が摂取前後で有意に低下しました。また和食弁当群において、昼食以外の食事も含めた1日の食物繊維摂取量が、摂取前後で増加する兆候が認められました。したがって、栄養バランスが良い伝統的な食事を摂ることで、メタボの予防が期待されます。
栄養バランスの確認や食事調査には、弊社が開発した簡単・感覚的に記録できる食事調査票「栄養価日記 (Calorie and Nutrition Diary; CAND)」を是非ご活用ください (http://cand.life/)!
さきほどの研究は運動習慣のない方を対象にしていますが、運動の割合が高い都道府県では、健康寿命が長いという報告もあります。
Monma T, Takeda F, Noguchi H, Takahashi H, Watanabe T, Tamiya N. Exercise or sports in midlife and healthy life expectancy: an ecological study in all prefectures in Japan. BMC Public Health 2019; 19(1):1238
DOI: 10.1186/s12889-019-7570-y
こちらの研究では、厚生労働省が実施する中高年者縦断調査と国民生活基礎調査の結果を用いて、各都道府県の中年者の運動・スポーツ習慣と健康寿命との相関を調査しました。その結果、運動・スポーツ習慣のある中年者の割合が高い都道府県では健康寿命が長く、有意な正の相関が確認されました。特に、家族や友人と一緒に運動やスポーツを行う者の割合が高い都道府県でその傾向が強く、女性よりも男性で顕著でした。したがって、家族や友人をはじめとする社会的な支えを得ながら運動習慣を続けることで、健康寿命の延長できる可能性があります。いよいよ今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されますので、スポーツに関心を持たれている方も多いかと思います。
これを機に食事のバランスに気を遣うことや運動を始めて、健康的な生活を目指すのも良いですね!
これからも常に最新情報を仕入れ、高品質なヒト臨床試験をご提供するために精進致しますので、どうぞよろしくお願い致します!
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